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CNFの成果品と可能性
住宅建材
日建ハウジングシステム・株式会社アマケンテック
竹CNF塗料
事業概要
鹿児島県薩摩川内市の地域循環型まちづくり複合商業施設「SOKO KAKAKA」の改装にあたり、薩摩川内市の地域資源である竹を原材料とするCNFを用いた遮熱塗料を製品としてはじめて使用し、省エネ・暑さ対策を行いました。
竹CNF遮熱塗料は、夏場の太陽光の赤外線を反射し、室内温度の上昇を抑制することで、施設の快適性向上と空調効率を高め、省エネによるCO₂削減に貢献します。
竹CNF遮熱塗料の製造
本製品は環境省『セルロースナノファイバー活用製品の性能評価事業委託業務』の成果品です。
国産竹パルプを原料とし、水中対向衝突法(ACC法)を用いて製造した竹CNF「Nanoforest」は、用途に合わせて解繊度が選択可能です。これを塗料に用いることで、劣化スピードの抑制、塗り替え回数の減少が期待でき、CO₂削減に貢献します。
日建ハウジングシステム
竹CNF建材
竹CNFを活用した建材の開発と、既築集合住宅への実装によるCO₂削減効果の実証
事業概要
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老朽化が進む既築集合住宅を主な対象として、省CO₂効果が高い対策となる建材の開発・設計に取り組みました。本実証は、熱の出入が大きい開口部のサッシと窓ガラス、屋根・外壁を対象としています。
開発した建材を既築集合住宅へ実装しCO₂削減効果の実測を行いました。この取り組みでは、鹿児島県薩摩川内市の地元資源である竹を原材料としたCNFを活用しています。
検討内容
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■CNF樹脂サッシの
開発・試作に向けた検討[目標]
アルミサッシと比較した場合で、30%のCO₂削減効果の向上を図ります。また、最終目標として、曲げ弾性率の30%の向上、熱貫流率は既存の樹脂サッシを下回らないことを目指しました。
[達成状況]
樹脂サッシ部材の補強に適するべくCNFを混練した塩ビコンポジット材料(CNF 7wt%)の曲げ弾性率は、樹脂単体比30%以上の向上、並びに、熱貫流率も既存樹脂サッシと同等であること、アルミサッシと比較して、冷暖房の貫流による熱負荷が30%削減となることを確認しました。
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■CNF遮熱合わせガラスの
開発・試作に向けた検討[目標]
単板ガラスと比較した場合で、太陽光線の近赤外線を約30%以上遮断することを目指しました。
[達成状況]
CNFが全有機遮熱材料の熱線吸収性能を向上させることを見出し、高い遮熱性を有するCNFナノコンポジットを開発しました。これを合わせガラスの遮熱中間膜に応用し、従来品よりも高い遮熱性を有するCNF遮熱合わせガラスを開発。日射透過率を単板ガラスに対して目標の30%以上低減しました。
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■CNF遮断熱コーティング材の
開発・試作に向けた検討[目標]
CNFにより塗膜強度を上げることで、遮熱効果の継続年数を延ばし、現在10年の耐用年数を約1.3倍に延ばすことを目標とします。CNFの混合率を上げ、分散性をさらに向上させ、強度約1.2倍以上の向上を目指しました。
[達成状況]
耐用年数の延長は、促進耐候性試験結果より目標値の1.3倍を達成できました。耐候性試験後の引張強さは、CNF無配合品に対してCNF0.25%配合品の強度は、約1.8倍向上しました。
CNF配合品において、日射反射率(遮熱性)、熱拡散率(断熱性)の性能は維持されてことを確認しています。
結 果
実証住宅に敷設したCNF樹脂サッシ、CNF遮熱合わせガラス、CNF遮断熱コーティング材による効果を測定したところ、エアコンの積算電力量は、既存住戸に比べ、夏期(6~10月)で6.5%、冬期(12~2月)で2.4%、CNF建材設置住戸が削減されました。
住宅建材(竹CNF建材)紹介動画
静岡大学
(先端バイオマス利用コンソーシアム)
<共同実施機関>
名古屋工業大学、山口大学、大阪工業大学、同志社大学、倉敷紡績(株)、
YKK AP(株)、トクラス(株)、ランデス(株)、岡山県、静岡県
高断熱住宅部品
セルロースナノファイバーを利用した住宅部品高断熱化によるCO₂削減
背景と目的
■高断熱住宅部品によるCO₂削減
- ・家庭のエネルギー消費は増加傾向であり、暖房エネルギーの比率は高い(26.7%)
⇒暖房エネルギーの削減には、断熱性能向上が有効な手法 - ・既存部品による断熱性能向上には限界がある
⇒革新的素材であるCNFの特性を利用した高断熱住宅部品の提案 - ・CNFを住宅部品のベース素材特性を引き立てる添加剤として利用
⇒CNFのコスト的難点を軽減し、産業利用を容易にする
実施内容
・CNFの特性を活かした住宅部品の開発
CNFの特性を利用した高断熱部品の開発
CNFの「空隙制御能」、「化学的改質が可能」という特性を活かした住宅部品の手法を提示
・高断熱部品により住宅1戸当たりのCO₂削減
家庭における暖房エネルギー消費を低減